漏洩対策ガイド漏洩は今年度だけで延べ2.6億人分。企業の発表を待たずに、今日できる7つの防衛策

利用者ができることだけをまとめました ・ 2026年10月31日 ・ ネットの鍵守 守屋

開いた赤い南京錠からデータが飛び散り、フードをかぶった人物が見つめるイメージ
※イメージ画像(AI生成)

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「また漏洩のニュース」「自分の情報も入っているかもしれない」。そう思っても、企業の発表は「調査中」のまま。お詫びメールが届くのを待つしかない――そんな不安を感じていませんか。

結論から言うと、待っている間にも、利用者が自分でできることはあります。漏れてしまった情報は取り戻せませんが、その情報を悪用されないようにすることはできるからです。

この記事では、今の漏洩がどれくらい増えているのかを国のデータで確認したうえで、今日からできる7つの防衛策と、お詫びメールが届いたときの動き方をまとめます。

数字で見る、今年の漏洩

個人情報保護委員会のまとめによると、2026年4月1日から10月16日までに企業などから報告された漏洩は、延べ約2億6,000万人分にのぼります。日本の人口の2倍を超える数です。

このうち不正アクセスによる報告は2,094件。月ごとに見ると、10月は16日までの半月だけで830件と、9月(303件)の2.7倍に増えています。

  1. 4月166件
  2. 5月163件
  3. 6月185件
  4. 7月212件
  5. 8月235件
  6. 9月303件
  7. 10月16日まで830件

出典:個人情報保護委員会「参考資料2」(2026年10月28日)の速報値。「延べ人数」なので、同じ人が複数の事件に含まれている場合は重ねて数えています。2.6億人が別々に被害を受けたという意味ではありません。

ポイントは、「自分は関係ない」と言い切れる人がほとんどいないことです。どこかで登録したメールアドレスや電話番号は、すでにどこかで漏れている前提で考えたほうが安全です。

漏れた情報は、こう悪用される

「漏洩した」と聞くと怖くなりますが、漏れた情報の種類によって、起きることと防ぎ方は決まっています。

つまり、企業の発表で「何が漏れたか」がわかれば、やるべきことも決まります。そして発表を待たなくても、どれが漏れても困らない状態を先に作っておくことができます。

企業の発表を待たずに、今日できる7つの防衛策

上から順に、効果が大きく手間が少ないものを並べました。全部やらなくても、1と2だけで乗っ取りのリスクは大きく下がります。

  1. パスワードが流出していないか確認する5分

    今使っているパスワードが、過去の流出データに含まれていないかを調べます。含まれていれば、攻撃者が最初に試すリストに載っていると考えてください。流出チェッカーで無料で確認できます。

  2. 使い回しをやめる(重要なものから)30分

    全部を一度に変えなくて大丈夫です。メール、銀行・証券、通販、SNSの順に、それぞれ別のパスワードにします。特にメールのパスワードは最優先です。メールを乗っ取られると、他のサービスのパスワード再設定まで奪われてしまいます。

    覚えきれない場合は、スマホやブラウザのパスワード管理機能か、パスワード管理ソフトに任せましょう。

  3. 二段階認証(またはパスキー)をオンにする10分

    パスワードが漏れても、スマホに届く確認コードや指紋・顔認証がなければログインできなくなります。メール、Apple・Googleのアカウント、銀行、主要なSNSから設定してください。

  4. カードの利用明細を確認する5分

    アプリやWeb明細で、身に覚えのない請求がないかを見ます。少額の請求で試してから大きく使う手口もあるので、数百円でも要注意です。不安なときや、カード番号が漏れたと発表されたときは、カード会社に連絡して再発行してもらうのが確実です。

  5. 「お詫び」「確認」の連絡のリンクは開かない今日から

    漏洩のあとは、企業名をかたった偽のお詫びメールやSMSが出回りやすくなります。本名や注文内容が書かれていても、本物とは限りません。メール内のリンクは開かず、公式アプリやブックマークから開いた公式サイトで確認してください。

  6. 電話は「いったん切って、公式の番号にかけ直す」今日から

    警察や企業を名乗って「あなたの情報が悪用されている」と電話が来ても、その場でお金や口座の話には応じません。いったん切って、公式サイトに載っている番号にかけ直します。警察を名乗る電話で不安なときは「#9110(警察相談専用電話)」、困ったときは「188(消費者ホットライン)」に相談できます。

  7. 使っていないアカウントとカードを整理する週末に

    使っていないサービスにも、あなたの情報は残り続けます。登録しっぱなしの通販サイトや会員サービスは退会し、使っていないカードは解約すると、次の漏洩で巻き込まれる場所そのものを減らせます。

お詫びメールが届いたら、この順で動く

  1. 本物かを確かめる:メールのリンクは使わず、その企業の公式サイトで漏洩の発表が出ているかを確認します。
  2. 「何が漏れたか」を見る:パスワードならそのサービスと使い回し先を変更、カード情報なら明細確認と再発行の相談、メールアドレスや電話番号なら偽の連絡に注意、と上の7つから該当するものを実行します。
  3. 問い合わせは公式の窓口へ:メールに書かれた電話番号ではなく、公式サイトに載っている窓口を使います。

個人情報保護法では、漏洩のおそれがある場合、企業は個人情報保護委員会への報告と本人への通知が原則として義務づけられています。ただ、調査には時間がかかるため、通知が届くのは数週間後になることもあります。通知を待たずに、上の防衛策を先に済ませておくのがおすすめです。

「待つしかない」は、思い込み

漏洩そのものは、利用者にはどうにもできません。でも、漏れた情報が被害に変わるかどうかは、利用者の準備でかなり変わります。

パスワードを使い回していない、二段階認証が入っている、怪しい連絡のリンクは開かない。この3つがそろっていれば、次にどこかで漏洩が起きても、慌てる場面はぐっと減ります。今日、まずは1つ目から始めてみてください。

今日からやること

  1. パスワードの流出を確認する:流出チェッカーで今使っているパスワードを調べます。
  2. メールのパスワードを、他と違うものにする:乗っ取りの連鎖を止める一番の要です。
  3. 二段階認証をオンにする:メールとApple・Googleのアカウントから始めます。
  4. 守りをまとめて任せる:パスワード管理や流出の監視までまとめたい人は、セキュリティソフトを使うのも手です。下のランキングで紹介しています。

あわせて読みたい:【漏洩回数ランキング】「123456」は2億回、「sakura」も68万回流出していた

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